スペシャルティコーヒーの定義と最高のコーヒーに出会う為の知識

スペシャルティコーヒーとは、各国のスペシャルティ協会が定める基準に法り、『消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること』と定義付けられています。

つまり、消費者が120%の評価をするほど満足するコーヒーのことをスペシャリティコーヒーだと思って間違いないでしょう。この「スペシャルティコーヒー」なにが”特別なコーヒー”かというと・・・

  • コーヒー豆の品種が特定できる。
  • 農園もしくは栽培地区が特定できる。
  • 栽培、精製に手抜きが一切ない。
  • 香味が良く産地特有の個性を感じさせる。

この4つの条件を全て満たしたコーヒー豆にだけ「スペシャルティコーヒー」の名がつけられると言う訳です。

今回は、そんなスペシャルティコーヒーについてご紹介して行きます。

 

 

スペシャルティコーヒーとは|押さえておきたい基礎知識

まずは、スペシャルティコーヒーがどういったものなのか、より理解を深めてもらう為に、スペシャルティコーヒーの生い立ちについてご紹介して行きます。

スペシャルティコーヒーの歴史

スペシャルティコーヒーという名前から、何か特別感が出ているのは間違いありませんが、従来のコーヒーと一体何が違うのか、区別される意味は何があるのでしょうか?

スペシャルティコーヒーの語源は、米国のクヌッセンコーヒー社(KnutsenCoffee)のエルナ・クヌッセン(Erna Knutsen)女史が、1978年にフランスのコーヒー国際会議で使用したのが起源と言われています。

その当時のコンセプトは単純明快で、以下の様になっています。

〜特別の気象・地理的条件がユニークな香気を持つコーヒー豆を育てる〜
special geographic microclimates produce beans with unique flavor profiles

一杯のカップが消費者の手に 渡るのには多くのステップがあり、 全てのプロセスで最高品質が維持されて スペシャリティー足るものが守られるのだ。

ただ、スペシャリティーの定義は有機JAS認証とは違って確立された物が未だに無いというのが本当のところなのです。

しかし、彼女の基本理念からスペシャルティコーヒーの運動からコーヒーの世界の分類は年々進んできており、現在大まかに分けると下図の様に階層化が進んできています。

なぜこのような階層化が出来たのかというと、過去に量と低価格を至上としたコーヒーブームの幕開けで、コーヒーそのものの品質が置き去りにされ、結果的に消費者のコーヒー離れが加速してしまったという過去があります。

こうした反省から、本当に素晴らしいコーヒーは何であるかと問われたのが、スペシャルティコーヒー誕生のきっかけだったそうです。

こうしてより高い品質を保ったコーヒーは再度多くの人を魅力し、素晴らしい品質に対してプレミアム価格を支払うという概念の誕生が、いままでの生産者との関わりを再認識することにつながりました。

各国でのスペシャルティコーヒーの動き

生産国側の動き 消費国側の動き
1991 ブラジルBSCA設立
BRAZIL SPECIALTY COFFEE ASSOCIATION
1975 米国クヌッセンコーヒー社がスペシャルティコーヒーの概念を提唱
1978 米国スペシャルティコーヒー専門商社Royal Coffee設立
1993 コスタリカスペシャルティコーヒー協会設立 1982 米国SCAA(SPECIALTY COFFEE ASSOCIATION OF AMERICA)設立
1997 ICOのグルメコーヒープロジェクトスタート
(ブラジル・ブルンジ・エチオピア・パプアニューギニア・ウガンダ)
INTERNATIONAL COFFEE ORGANIZATION
1983 メジャートレーダーのNEUMANNが米国にスペシャリティー専門商社IAC設立
1985 米国スターバックスの前身であるI1 Giomale設立
1998 パナマでスペシャルティコーヒー協会設立 1988 NPO団体Coffee Kidsが米国で設立
1999 ブラジルで初のCup of Excellenceオークション開催。主催BSCA、後援SCAA 1988 公正貿易を謳うFairtrade Tradeが欧州でATOから組織化
1989 米国スターバックスが全米に100店舗達成
2000 アフリカ諸国で(EAFCA)設立
(ブルンジ・エチオピア・ケニア・ルワンダ・タンザニア・ウガンダ)
The Eastem African Fine Coffees Association
1991 HACOFCOが米国にスペシャルティ専門商社Amcof設立
1992 国際保護団体、Rainforest AllianceがECO-OKの証明書プログラム開始
2001 パナマとガテマラでネット・オークション開催
後援SCAA、 The Eastem African Fine Coffees Association
1995 米国スペシャルティ専門商社Sustainable Harvest Coffeeが設立
1996 HACOFCOが米国にスペシャルティ専門商社Amcof設立
2002 インドで国際審査団評価によるFine Cup Awardを初開催 1996 NPO団体Grounds for Health, Inc.,(GFH)が米国に設立
2002 コスタリカオークション初開催(後援SCAA)
Cup of Excellenceニカラグアにて
1996 ESTEVEが米国にスペシャリティー専門商社ASCI設立
1998 欧州SCAE設立
(SPECIALITY COFFEE ASSOCIATION OF EUROPE)

 

スペシャルティコーヒーの定義|プレミアムコーヒー足らしめるもの

  • 豆の品種が特定できる。
  • 農園もしくは栽培地区が特定できる。
  • 栽培、精製に手抜きがない。
  • 香味が良く産地特有の個性を感じさせる。

この4点を満たす物が、スペシャルティコーヒーとなる条件とされています。また、スペシャルティコーヒーの定義付けについて確定した物はありませんが、世界各国のスペシャルティコーヒー協会では独自の定義がありますので、いくつかご紹介します。

米国スペシャリティコーヒー協会(SCAA)の定義

「special geographic microclimates produce beans with unique flavor profiles」
(特別の気象、地理的条件がユニークな香気を持つコーヒー豆を育てる。)

「specialty coffee association of America」
(最終的には、顧客の手に渡った時のカップによりきめられる)

日本スペシャルティコーヒー協会の定めるスペシャルの定義

消費者の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。

判定・評価の概要

1:カップ・クォリティのきれいさ

これはコーヒーの品質の基本的スタートポイントとなるもの。カップのきれいさとは「汚れ」又は「風味の欠点・瑕疵」が全く無い事。コーヒーの栽培地特性「Terroir」がはっきりと表現されるために必須な透明性があること。風味の「汚れ」「欠点」があると、Terroir による風味のプロフィールが隠され、飲む人が感知できにくくなる。

2:甘さ

コーヒーのチェリーが収穫された時点で、熟度が良く、且つ熟度がどれほど均一であったかに直接関係する甘さの感覚。甘さとは、焙煎されたコーヒーに含まれる糖分の量が絶対的なものではなく、甘さの印象度を創造する他の成分・要素との結合にも依存する。又、糖分が高くても、甘さを感じることを阻害する要因―辛さのある苦味、刺激的な酸味、強い汚れ、渋み等が有ると甘さを感じにくくなる。

3:酸味の特徴評価

コーヒーが如何に明るさを持つか。明るい爽やかな、あるいは繊細な酸味がどれ程であるかが評価対象。良質の酸味は、コーヒーに生き生きとした印象度を与え、繊細さ、しっかりとしたバックボーンを与えるもの。

酸度の強さではなく、酸の質について評価をする。反対に、刺激的な酸味、不快な印象度を与える酸味、爽やかさ・キレの無い酸味、劣化した嫌な酸味は、スペシャルティコーヒーには有ってはならない。

4:口に含んだ質感

コーヒーにより伝えられる触覚。口に含んだ質感には、粘り気、密度、濃さ、重さ、舌触りの滑らかさ、収斂性感触などの感覚・触覚が含まれる。口に含んだ時の量感は、質感とは同じではない。量感に気をとられ過ぎると不快なザラツキによる触覚をコクと誤って判断する結果となる。質感の品質を評価せねばならない。

5:風味特性・風味のプロフィール

スペシャルティコーヒーと一般のコーヒーを区別する最も重要な項目。味覚と嗅覚の組み合わせ。栽培―収穫―回収―選別―生産処理―保管―焙煎―抽出が理想的に行われれば、栽培地域の特性―Terroir ―が正しく表現されるもの。

コーヒーが一般的なプロフィールしか持っていないのか、あるいは栽培地の地域特性―Terroir が純正に表現できているかを明確に評価する。

6:後味の印象度

コーヒーを飲み込んだ後で持続する風味は、コーヒーの他の属性により醸し出される心地よさを強める場合、弱める場合、あるいは一切駄目にしてしまう場合とがある。

コーヒーを飲み込んだ後の「口に残るコーヒー感」が、甘さの感覚で消えて行くのか、あるいは、刺激的な嫌な感覚がにじみ出てくるのかを判定する。

7:バランス

コーヒーは風味の調和が取れているのか? 何か突出するものは無いか? 何か欠けているものは無いか?

参考:スペシャルティコーヒーの定義

日本のコーヒー豆輸入の老舗|ワタル株式会社の定義

特定の生産国の小地域、区画内においてもたらされ、その土地の気候、土壌、人の3要素によって構成されるテロワール/マイクロクライメット(微小気候)を表現し、魅力のある風味特性を持つコーヒーを“スペシャルティーコーヒー”と私たちワタルは定義します。

 

スペシャルティコーヒーの最高峰|カップオブエクセレンスとは?

カップオブエクセレンスとは、スペシャルティグレードという最低品質基準に達して豆に贈られる最高の賛美と象徴です。

素晴らしい品質のコーヒーは極稀にしか巡り会う事ができません。そのため、コーヒーの源である豆を専用のフルイにかけ、当国内審査員による「目隠しテスト」でトップグループを選び出し、3日間にわたるコンペティションを経て、国際審査員がCup of Excellenceの称号を授与するという流れで選抜された、究極のコーヒーといっても良いでしょう。

この称号を勝ち取るコーヒーは、栽培される産地、地域固有の特徴を備えていますが、更に農園のこだわり、丁寧な手作業によりユニークな特性が求められます。

どうやって手に入れるのか?

コーヒー輸入会社やロースターに対してのみ、公開国際インターネットオークションを通じて販売されています。オークションのため、最高価格を提示した者が、これらの称賛される当該ロットの全量を買い取る決まりだそうです。

世界中のコーヒー愛好家が、これらトップクラスの香味を楽しむことができます。カップオブエクセレンスコーヒー。一体どこで飲めるのか気になるところですね。

 

スペシャルティコーヒーが飲める厳選カフェ(東京・大阪)

最後に、スペシャルティコーヒーが飲めるカフェを3店舗ご紹介します。東京、大阪、そして通販でスペシャルティコーヒーを扱っているショップをご紹介します。

日本におけるスペシャルティコーヒーのパイオニア/堀口珈琲

こちらは東京都の世田谷店、狛江店、上原店の3カ所にお店を持つカフェ。スペシャルティコーヒーの専門店としては恐らく最も有名はお店ではないでしょうか?

堀口珈琲はスペシャルティコーヒーの専門店です。創業者・堀口俊英が厳選したハイエンドのスペシャルティコーヒーを世界中から調達。東京・世田谷を中心に喫茶・小売店を展開するとともに、ネットショップでの通信販売、カフェ・レストランへの卸売も行っています。
参考:http://www.kohikobo.co.jp/

 

「コーヒーとはまったく関係ない」人生を送っていたシステム会社の石川さんが、コーヒーと深く関わるようになったのは、2000年代のはじめに、東京の世田谷にある「堀口珈琲」で口にした1杯がきっかけだった。
それまでもコーヒーは好きで、いろいろな店で飲んでいましたが、その時の味にはとても驚きました。深煎りの苦味の中に、酸味が融合して、味に深みと奥行きがある。こんなにおいしいコーヒーがあったのか、と

堀口珈琲では、スペシャルティコーヒーがまだ広まっていない時代から、店主の堀口俊英さんが、みずから海外の農園をたずね、選び抜いた豆を自家焙煎で淹れていた。
参考:システムエンジニアから転じた焙煎人

こんな話が至るとこで聞けるなど、多くの人に「本当に美味しいコーヒー」とはこんな感じなんだと身を持って体験させてくれる、そんなカフェです。

上原店 世田谷店 狛江店
住所 渋谷区上原3-1-2 世田谷区船橋1-12-15 狛江市和泉本町1-1-30
TEL 03-6804-9925 03-5477-4142 03-5438-2141
営業時間 10:00~19:00 11:00~19:00 9:00~19:00
(喫茶は18:00まで)
定休日 日曜日 第3水曜日 日曜日
アクセス 小田急線「代々木上原」駅徒歩 4分 小田急線「千歳船橋」駅徒歩 1分 小田急線「狛江」駅 徒歩 3分
公式HP

http://www.kohikobo.co.jp/

ワイン屋が経営するコーヒーショップ/TAKAMURA


ちょっと面白いコンセプトのコーヒーショップ、いやワインのお店です笑い。もともとはワイン1本のお店だった看たいなのですが、ある考えからコーヒーに並々ならぬチカラを注いでいるようです。

皆様は、寿司屋に行って、美味しいお寿司を堪能し、その余韻に浸っている時に出てくるお茶が美味しくなくて、その高揚感が半減したことはないですか?そして、ワインが充実したレストランに行って、食事を満喫し、デザートを楽しんでる時に出てきたコーヒーに、残念な思いをしたことはありませんか?

10年位前にくらべれば、素晴らしいワインの品揃えをしているレストランが増え、とても嬉しく思っています。ただ、残念なことに、楽しい食事の後を締めくくるコーヒーにまで配慮しているお店は、まだまだ少ないように思います。

 

 『あぁ…、食後に、美味しいコーヒーが飲みたいなぁ。』

 そして、ある本の中にあった…

『ワインを選ぶように、コーヒーを選ぼう。』

という一文があり、『ワインで培った経験を生かし、ワインを選ぶ感覚で、コーヒーを焙煎したら、今までにないコーヒーを造られるのではないか?』と思ったことが、自家焙煎を始めるきっかけです。

 

ワイン好きの皆様にも、きっと喜んで頂けるワイン屋ならではの味に仕上がっていると思います。是非、ご賞味下さい。

参考:なぜ、ワインショップがコーヒーの自家焙煎を始めたのか?

  • 大阪市西区江戸堀2丁目2-18
  • TEL. 06-6443-3519
  • FAX. 06-6443-9390
  • OPEN. AM11:00~PM7:30 /
  • COFFEE PM7:00(L.O)
  • CLOSE. Wednesday
  • HP:http://takamuranet.com/index.html

 

 

まとめ

如何でしたでしょうか?

コーヒー好きなら一度は飲んでおきたい1杯かと思いますし、確かに価格は高めですが、高額と言っても1杯1000円も超えるようなものでもありません。

飲む機会があれば、ぜひとも味わってみて下さい。